努々夢々ロジック

目指すは美しき者、考えては書き散らかす。美しくなるために、王子様になるために、あと大好きなものについて考えたりするブログです

私の性別に革命をもたらしたアニメ

LGBT……XやQ、いわゆるセクシャルマイノリティというものに私は分類されると思われます。
最近になって広まってきたこの言葉ですが、少なくとも私の周りではあまり定着していないなーと思います。地域性ですかね?

男は男らしく、女は女らしく。はっきりとは言われませんでしたが、周囲の言葉の端々にはそういったものを感じられます。

去年の大晦日紅白歌合戦を見ながら
「男の人とわからない男の人がふえた」と呟く祖母が印象的でした。
まぁ、孫は男か女か分からないような格好のXジェンダーですが。


自分のような人間が他にもいると知ったのは最近のこと、Xジェンダーという流動的で曖昧な性を受け入れることが出来たのはちょっと前のことです。

今回、2つめの記事ですが、受け入れられるようになるまでのことをお話しようと思います。

幼稚園時代、大人達の影響もあると思いますが女の子らしいものが好きな女の子でした。暴れん坊でやんちゃで、格好いいものも好きでしたが、スカートが大好きで可愛いお姫様に憧れるような女児だったと思います。

はっきりと違和感を覚え始めたのは小学3年生の頃。周りが男女を意識し始めた頃でしょうか、私は漠然とではありますが"どちらでもない"と感じていました。

ふざける男子と、男子を非難する女子。そんな女子を煩いと言う男子。そして恋ばな。
当時、悪い方向のイイコちゃんだった私は先生の言うことやルールを守ることで精一杯だったのでひたすらに煩わしいとしか感じませんでしたが、心のどこかでどちらにもつけない、どちらも理解できない自分が嫌だったようにも記憶しています。

絶対的な存在である先生も嫌でしたし、男女の言い争いも、女子らしいと言われる格好も嫌でした。男女で違ってくる体力の差も扱いも、気持ち悪かったです。

何より、変わっていく自分が気持ち悪かった。

決壊したのは小学5年生の頃。4年生の頃は担任の先生が良かったのか落ち着いていましたが、5年生になると"性"への関心が強く芽生え始め、男女の差が大きく開き始めました。

その頃の私は髪は短く、服装は男子と間違えられるようなボーイッシュなものをよく選んでいました。母はただボーイッシュな女の子、と捉えていたようですが、私はその捉え方にさえも違和感を覚えました。

恋愛話も、男子と女子の争いも、恋愛事情も、言葉は悪いですがくっっっそどうでもいい。とにかく安らぎが欲しかったです。
そもそも何故男子と女子に分けられるのかも疑問でした。男子と一括りにされること、女子と一括りにされること。苦痛でたまりませんでした。

私自身は苦痛でたまらないのに、胸は膨らみ、月経も毎月必ずくる。隠すために大きめの上着を常に着ていました。

1度、母に相談したことがあります。男の子みたいな格好だけしていたいし、女の子は嫌だ、と。でも当時はXジェンダーや、セクシャルマイノリティ等と言うものはあまり知られておらず
「でも、フリフリの格好も好きでしょ?」
と言われるだけでした。

確かに、当時(今もですが)ゴシック&ロリータというものが大好きで、雑誌をお小遣いで買ったり、古着屋で探しては着てみたりして楽しんでいました。
だからこそ、余計に悩みました。

結果として、その他のストレスもあり、不登校になり、自傷癖がついてしまいました。

それでも中学校までは義務教育なので、中学に入学、制服が嫌で仕方ありませんでした。
制服という文化は好きです。しかし、男子と女子とはっきり分別されるのは嫌でしたし、今でもいい気分にはなりません。
学ランを着ている男子が羨ましくて仕方ありませんでした。

そんな中学も、なんやかんやあり恵まれず、不登校

ちなみに、不登校になった小学5年生から中学の間に、自身がレズビアンであることを自覚しました。
この話もいつか書こうかな……

Xジェンダーというものがあると知る前に、私を救ってくれたのは、演劇の世界とアニメでした。

まず、演劇の世界。演劇の世界では自由で学校のようにルールがない。別の人間になれる。それに友人も出来ました。男にも女にもなれる、そして男女の争いもない……居心地がとても良かった。

そしてアニメ。私を救ってくれたのは、2つのアニメです。
1つは美少女戦士セーラームーン……のSやR
セーラーウラヌスこと、天王 はるかというキャラクターの存在です。

あんなに格好いいのに女性、女性なのに男性の格好をしたり一人称が"僕" 声も格好いい。パートナー的存在であるセーラーネプチューンこと海王みちるとの関係性も素敵で憧れました。

声優さんにも衝撃を受けました。格好いい、男らしい、でも綺麗な女性。こんな人が現実にいるのか!!と目を疑いました。
緒方恵美さんは永遠の憧れです。

2つめは、少女革命ウテナ
此方の主人公も女性でありながら、一人称は"僕"
髪が長くて可愛い、でも男装姿が凛々しくて格好いい。何より「女の子でも王子様になれる」という言葉。

他にも、憧れの歌手であるALIPROJECT宝野アリカ様だとか、小説のキャラクターだとか、救ってくれたものはたくさんあります。しかし、特に救われたと感じたのは、この2つのアニメの2人のキャラクターです。

女の子でも"僕"と言っていい、女の子でも男の子の格好をしていい、女の子でも戦えるし王子様になれる。なにより、格好良くても男の子っぽくても女の子であることを否定しなくていい。そう教えられ受け入れることが出来ました。

最近、男の子のプリキュアが誕生したと話題になっており、そういえばと思い出した次第です。

男の子だってお姫様になれるし、女の子だって王子様になれる

自分の中では解決した後も、周囲の反応や言葉で嫌な思いはさせられました。女の子としての扱いに気分が悪くなったり、服装に顔をしかめられたり。言葉に敏感になってしまったり。

でも、解決する前よりずっと良くはなりました

今でも、公に一人称を"僕"とは言えませんし親の前でも使えません。でも、学ランを着ても革ジャンやメンズブランドの服ばかり着ていても、ベリーショートにしても受け入れてもらえるようにはなりましたし。

まだ自分の全てを好きになれたわけでも受け入れきれたわけでもありません。それでも、前の自分よりは今の自分が好きですし、自分らしいと思います。



ここまで読んでくださりありがとうございました、長い文章で申し訳ありません。

ではまた!