少女革命
ごきげんよう、荊乃薇です。
只今、輪舞~revolution~を聴きながら記事を書いております。
アニメ版の少女革命ウテナも名シーンばかりですが
劇場版少女革命ウテナも素晴らしいこと。ショートカットのウテナ様も麗しいんですよ~
今回は少女革命ウテナのお話を。
「お姫様になれなかった女の子は魔女になるしかない」
という台詞だったり
女の子でありながら王子様を目指す主人公だったりと、女の子とお姫様や王子様の関係性がとても深いと言いますか。そんなアニメだと思います。
女の子=お姫様、というイメージは今でも根強いですし、憧れる方も多いかと。というか、私も憧れてました。ドレスとか綺麗ですよね!!私は美女と野獣のベルが好きです。
でも、シンデレラも憧れる……ディズニーならアナと雪の女王のエルサが好きですね、お姫様というか女王な気もしますが。
話が逸れましたが、そんな感じでお姫様というものは女の子の永遠の憧れの象徴、だと思うのですよ。小公女セーラの台詞にもありますよね
「美しくても醜くても、裕福でも貧しくても、若くても老いていても、女は生まれつきプリンセスだわ」
と。
でも、思うのですよ。皆が同じようにプリンセスなら、何故ヒロインと悪役が存在するのだろうか、と。意地悪な継母だとか、意地悪な女の子だとか、悪役令嬢なるものだったりとか。
そこで、ウテナの
「お姫様になれなかった女の子は魔女になるしかない」
です。
なぜ女の子はお姫様に憧れるのか、それはお姫様が"選ばれた存在"だからではないでしょうか。
小公女セーラは私も好きです。好きですが、あの台詞は一種の傲慢さをどことなく感じるのですよ、私自身があんなに気高くないからでしょうけれど……
選ばれた存在だから、皆プリンセスだと言える。そんな気がします。
少女革命ウテナの話に戻しますね
少女革命ウテナの世界の舞台は学園、その学園では決闘のシステムがあるのですよ。
特別な指輪を着けた決闘者達が"薔薇の花嫁"を巡って決闘する。"薔薇の花嫁"を手にした者は奇跡、世界を革命する力を得ることができる。
様々な野望・想いを抱いた決闘者達は葛藤しながら"薔薇の花嫁"のために戦います。
そして、その"薔薇の花嫁"こと姫宮アンシー。
ふわふわしていて、従順で、謎めいていて、可愛くて……なんというか、女の子!って感じがします。一見するとね!
ですが、実は結構クセのあるキャラで、言葉の端々にはこう……棘だったり、結構な毒を含んでいたりします。
姫宮アンシーの台詞で、特に印象に残っているものがあります。
「女の子は結局、皆薔薇の花嫁のようなものですから」
"薔薇の花嫁"世界を革命する力を得ることが出来る存在、多くの決闘者が欲し、そのために争う存在
"薔薇の花嫁"とは言い換えれば、皆が憧れるような価値あるヒロイン、多くの王子様に求婚されるプリンセスのようなものなのではないかと思います。
よく、少女漫画等で見るような話ですよね、少年漫画だとハーレム恋愛ものでしょうか。
じゃあ、アンシーは薔薇の花嫁としての立場を喜んでいるのか?
私には、喜んでいるようには見えません。あんなに皆が競って自分を求めているのに、綺麗なドレスを着ているのに、どこか哀しげというか諦めというか、辛そうに見えるんですよね。
プリンセスとは"選ばれた存在"と前述しましたが、同時に"選ばれることを待つ存在"でもあるように思えます。
待つしかないんですよね、それしか出来ない。
でも、それを変えた存在、それが主人公のウテナです。
ウテナは女の子です、趣味は薔薇のティーカップ集め。私も欲しい。
女の子の憧れといえば、お姫様……ではなく、彼女が憧れ、目指すのは王子様です。
男装の麗人と言っても過言ではないその姿、剣の腕前、一人称は"僕"
そして気高い心を持ち、綺麗で純粋で、ある意味お子様。でもって格好いい。
選ばれた存在であり、選ばれることを待っている
では、何に選ばれることを待っているのか、というと私は"王子様"という存在だと思います。
そして"王子様"は魔女になってしまうかもしれない女の子を救ってくれる存在でもあるのですよね。
ちなみに、ウテナが王子様を目指すきっかけになった話があるのですが……これに関しては実際に観ていただきたく。
そして、王子様になれたのか?アンシーは?とここも実際に観ていただきたいのですが、その前に少女革命ウテナのOP「輪舞~revolution~」を聴いていただきたい。
歌詞はこちら↓
http://www.kasi-time.com/item-33707.html
王子様とお姫様といえば、行き着く先は大抵"結婚"
(例外もあります、人魚姫とか)
ですが、この曲、恋愛ではなく友情を歌っているんですよね。作中でも、お姫様の立場であるアンシーと王子様の立場であるウテナの関係は"友達"です。
劇場版ではキスシーンがありますが。
でもって、ウテナは男性(重要なキーポイントとなるキャラ)に恋しますし、アンシーも好きな男性がいます。
作品を見ていると、その恋愛に支配、翻弄されているようにも感じるのですが、歌詞には
「誓いあった慰めあった もう恋は2度としないよって」
なんというか、傷つきながらも、どこか解放されたような歌詞。
ちなみに此方の曲、アンシーのテーマだそうです。そう思って聞くと、ウテナの"友情"によってアンシーは救われたのかな、と感じられます。
それぞれの想いや願いを抱えて決闘者はアンシーこと"薔薇の花嫁"を巡って戦うのですが、ウテナは"薔薇の花嫁"ではなく"アンシー"のために戦うのですよ。
劇場版ではこんな台詞もあります
「決闘でやりとりされて、嬉しい女の子がいるものか!!」
結構序盤の台詞なのですが、アンシーがどれだけ抑圧され、縛られていたのかがここに詰め込まれていると思うんです。
そんな2人の行く末は、最終回はもう本当に涙無しでは見られない。何度見ても泣く。
例えば、王子様とお姫様は成長すれば、次は王様とお妃様、或いは女王様となりますよね。王子さまとお姫様とは、まだ成長途中の子供だと私は思います。
ウテナとアンシーも、作品の中で成長していきます。お姫様になれなかった女の子は本当に魔女になるしかないのか、魔女になった後に救いはあるのか。
お姫様以外の道は無いのか、女の子でも王子様になれるのか。
考えさせられる上に美しい、ギャグも楽しめる。そんな作品です。
輪舞~revolution~も格好良くて痺れる名曲なので是非!!!聴いて!!観て!!!ください!!